芸術21 『奇蹟の芸術都市 バルセロナ展』 @ 静岡市美術館
あけましておめでとうございます!
奇蹟の芸術都市 バルセロナ展 いったよ!
🏁展示🏁
静岡市美術館
奇蹟の芸術都市 バルセロナ展
🏁内容🏁
バルセロナの魅力を新たな都市計画があった19世紀後半から20世紀のスペイン内戦までの作品をカターニャ美術館の協力により展開したもの。
★バルセロナの芸術を取り巻く歴史★
18世紀前半 |
地中海貿易の要所として栄える。 |
|
18世紀後半 |
新大陸との貿易や産業革命によって経済的に大きく発展→近代化。 |
|
1888 |
バルセロナ万博博覧会が開催。 |
|
1897 |
カザスとルシニョルらはカフェ兼レストラン「四匹の猫」を開き、様々な模様氏や芸術雑誌刊行。 |
ラモン・カザス サンティアゴ・ルシニョル
|
1910 |
前衛芸術の流入。(フォービズム、キュビズム、シュルレアリズム) 建築(モダニズム) |
ジュアン・ミロ |
1936-39 |
スペイン内戦 |
|
19世紀後半 |
旧市街の城壁(市壁)取り壊し。 →ブルジョアたちによる建築の需要が上がる。
ブルジョア、労働者たちの溝は深まり、爆弾テロが多発。『爆弾の都市』といわれるほどに。 |
建築家 リュイス・ドゥメナク・イ・ムンタネー |
19世紀末 |
「アールヌーヴォー」など同時代の芸術運動や、中世の様式などから影響を受けた新しい芸術様式「ムダルニズマ」が生まれる。 |
画家 ラモン・カザス サンティアゴ・ルシニョル
|
20世紀 |
カタルーニャの民族的アイデンティティを追求する動きの中で生まれた「ノウサンティズマ(1900年代主義)」は古代ギリシャ・ローマなどの地中海沿岸で育まれた美の様式の回帰を目的とする。 |
|
🏁個人的な見どころ🏁
1位:いいなと思った作品。
・サルバドール·ダリ『ヴィーナスと水平』
ヴィーナスの妖艶さが素敵だった。
・パブロ・ピカソ『フランコに夢と嘘Ⅰ』政治的な絵を書かないピカソの貴重な政治批判の漫画絵。貴重だったし、ポップで可愛かった!
2位:ブルジョアと庶民の格差を絵画で知れる。
貧困から6歳から労働を強いられていたバルセロナ。 劣悪な衛生環境から労働者の平均寿命は23歳!?
そんな説明書きが書いてある。
ジュアン・プラネッリャ『織工の娘』、 モチーフとなった労働をしている小さい娘の手は痛々しく、過酷さが伝わってくる。
その一方ブルジョア階級の人達は自分たちの豊かな暮らしを絵画で描かせたり(ルマー・リベラ『夜会のあとで』)、貧富の差が作品から非常なくらい浮き彫りなのがわかった。
その後の章で労働運動が起き、爆弾テロ多発とあり、「それは市民は我慢できないよ···」と思わず納得する流れがよかった。
3位:バルセロナの歴史を深く知れた!
上記の年表のようにどの時代のどの絵か説明が充実していたので、どういう歴史の中で生まれた絵画か知ることができたのは面白かった。
都市の拡張により花開いてったバルセロナ芸術や、パリのアールヌーヴォーに影響されムダルニズマが生まれたり、
展示を見ながら、歴史が絵画の趣向を生んでいると感じさせられた。
要所要所でのブルジョアがいることの文化拡大への影響も改めて感じた。
🏁個人的な評価と願望🏁
全体評価:6☆☆☆☆☆☆(10段階)
内容:7☆☆☆☆☆☆☆
構成:4☆☆☆☆
★願望★
個人的には時代の中感化されながらうまれた絵画という印象でもっとバルセロナの独創性にスポットをあてた展開を見てみたかった。
例えばブルジョア階級が生み出した建築だけでも美術館内で語り尽くすくらいの興味とボリュームを感じたので、もっと狭いテーマにして掘り下げた展示を見てみたかった(建物の柱に全部彫刻を彫り、タイルも特注でデザインをほどこし豪華絢爛)。
他にはバルセロナのメインの代表的な絵をあげて、そこからバルセロナの芸術を辿る旅といった展開をしたらもっと興味は持てたと感じる。
.:*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚..:。*゚
- Let’s enjoy together!●
社会人芸術鑑賞サークル(Club of ART)
https://tunagate.com/circle/23198
Hand of Muse 〜美術部〜 メンバー 一覧 - Hand Of Muse
.:*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚:.。*゚..:。*゚..:。*゚