そしてその後初参加の芸術鑑賞サークルに参加して15人くらいと感想のシェアをしてきました!
🚩展示の仕方🚩
・5章まで分かれていて、それぞれの時代にコレクション収集で特化した人物別に作品の展示をしていた。
・主に宗教画や肖像画(政治的に利用)が多かった。
・展示テーマは『ハプスブルクの審美眼とパトロネージ』と入り口に書いてあった。
🏰みんなの多かった感想🏰
展示を◎〇△×で選択すると〇が7割(△よりの〇も含まれる)だった。
感想は「正直わからないし、つまらなかった。」という意見が多かった。
展示のテーマ「ハプルブルクの審美眼とパトロネージ」は伝わった。
その時代の王族、上流階級の人たちがどんな絵を好み、コレクションしていたかは見ることもできたし、
パトロン事に所有していた作品を飾っていたので、それぞれのパトロンが収集を頑張っていたことは目で見ることができた。
が、なぜみんなの満足度は低かったのか。
というのをみんなの意見を参考に掘り下げてみた(これが楽しい)
🚩“なぜか低い満足度”理由① 私は作品を“理解”したい。説明を!🚩
「もっといいコレクションが来ると思っていたが似通っていた」
「そもそも違うかもしれないが、それを理解する知識がない」
つまり、単一的な『見た』という感想で終わり、『理解した』には至らなかったところがみんなの満足度の低さに至ったように感じる。
パッと見て、
飾ってある絵にどのぐらいの価値があるか、
パトロンの価値観や集まっている所蔵品にどんな関連性があるか、
この時代の中でこの絵を集めることにどんな意義があったのかなど理解はできなかった。
宗教画からその時代の宗教観、肖像画からその時代の絵画技術や歴史的背景が垣間見えない。
人は美術館に行くとき、作品の見た印象だけでなく、その中に潜む価値や意義を感じたいんだなぁと改めて感じる機会になりました。
☞もう少し初心者でもわかるように補足説明がしっかりあるとよかったのかもな。
🚩“なぜか低い満足度”理由② 似通った博学物的な作品がひたすら並んでいる🚩
ハプルブルク展はその時代を象徴するようにただひたすらに宗教画と肖像画が多い。
話を聞いていて個人的に感じた感想だが、印象派の絵画はそのタイトルがついているようにパッと見た瞬間「きれいだな」「心地いな」など感じられる。
だけど、宗教画や肖像画は王族や貴族に依頼を受けて描かれるもので、個人的に感動を描きたいというよりは、政治的や宗教的意図を伝えるために正確に描かれてる。
また、ルネサンス(古典)は見えているものの真実を描く、博物学の視点で描くそう。物事の奥を見て描く現代のアートとの差異を感じられた。
より感情移入しにくい作品となると、知識で保管して感動するしかなくなる。
絵の傾向的にも感動(満足)しにくかったのかとも感じた。
※肖像画を見て感動した場合、それはその技術に対しての精巧さや歴史的な意味について感動しているのを感じて、純粋に絵だけを見て直接受ける感動よりも間接的な感動を感じる。
ただ途中で話題に上がったのが、当時のハプスブルク家のありのままのコレクションの在り方を忠実に見せることを目的にしているのであれば、この展示の仕方は正解だし、つまらないと感じたのも時代や文化の差を感じられるいい経験だったように感じる。
🍆別件🍆
「コレクション」という行為について考える機会になった。
みんなの意見を聞いていると「コレクション」は「自己満足」や、「同じ学問を学んでこれた一部の貴族たちが築き上げてきた中での価値観」という表現があった。
このコレクションから発展して、私たちは美術館という場所にいくことができるようになったと思うが、美術館とコレクションの見え方がこんなにも違うのはなぜかということを考えてみた。
美術館は「社会的」「国家」「大衆性(庶民にも向けられる芸術)」ということなのではないかと感じた。
時代の流れの中で芸術の価値がどう変わり、どう美術館という大衆性のある展示に変化していったか、人の心の動きについても少し興味をそそられた。
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